いよいよ10月がスタートしました。朝晩は随分と涼しくなりましたね。
12月の年末調整から始まる繁忙期を前に、当事務所では下準備に入ります。
今年はいろいろと変更点もあり、確認しておかないといけないことが多いので、しっかりと備えたいと思っています。
さて話は変わって、今回は最近のちょっとした事例をご紹介したいと思います。
そのお客様の会社は、毎年の決算で利益は計上されているのですが、資金繰りは充分とは言えず、ともすれば不足しがちになっていました。
数年前に事業用地を購入しているのですが、その購入資金として借入をしており、今もその返済は続いています。
購入した土地は事務所用なので、直接的に新たな利益を生むものではありません。ですが事業自体は順調で、毎年の決算ではそこそこの利益を出していました。
そうなると税金が発生します。過去の状況を見てみると、少しでも税金を減らしたいという意図からか、そのたびに決算賞与や30万円未満の少額特例資産などの出費がされているようでした。
もちろん、従業員みんなで頑張った結果ですから、モチベーションアップのためにもなりますし、決算賞与が悪いわけではありません。資産も必要なら導入すべきです。
ところが、節税対策のつもりで出費したことで、キャッシュを減らしたために資金繰りが改善せず、借入金の返済が負担になってしまうという状況を招いてしまっていました。
節税に固執するあまり、資金不足を招いていては元も子もありません。税金の支払いで無くなるお金は一部だけです。
節税の前にキャッシュを残すことを考える方が、健全な経営につながるのではないでしょうか。
後藤百合子
~資金繰りや税金についてのご相談なら三重県鈴鹿市の南部博税理士事務所まで~